毎日歯磨きしているのにどうして虫歯ってできるのだろう。と思われている方は決して少なくないでしょう。虫歯になってから治療すると時間がかかってしまい、神経を抜くような大掛かりな治療を必要とすれば数か月かかることもあります。治療している間にまた新たな虫歯ができてしまうこともあります。
そのような状態から抜け出すためには虫歯予防は欠かせません。虫歯予防はプロフェッショナルケア(歯科医院で歯磨き指導や予防処置を行うこと)とセルフケア(歯科医師や歯科衛生士が歯磨き指導したことを患者さま自ら口腔ケアを行うこと)があります。
現代の歯科医院は、歯を削ったり抜いたり入れ歯を作るだけの場所ではありません。
ご自身の歯を掃除し歯を残す、それによりおいしい食事ができ、笑顔を作る。
虫歯で通院するより数か月に1回歯科医院で予防してきれいな歯を保つ方がいいですよね! 私たちにそのお手伝いをさせてください。
食べ物を食べたあと、歯の表面についた白くてネバネバしているものをみたことがありますか?
これは歯垢(しこう)といいます。歯垢は、単なる食べカスではなく、食べカスのなかに細菌が密生しているものです。では、何匹の細菌がいるのでしょうか?
1mgの中に億単位の細菌が生息しているといわれています。
虫歯の原因は先ほど説明した虫歯細菌と歯・食べ物(糖)の3つの要素に時間の経過が加わって出来ると言われています。
歯;歯の強さや唾液の力のより虫歯になりやすいかが左右される。
細菌;歯垢の中の細菌が、歯を溶かす酸をつくる。
食べ物(糖)食べ物の中でも砂糖を含んだものが虫歯に影響します。
歯医者でシーラントによる予防処置やフッ素を使った歯質強化をおこなう。
よく噛んで唾液の分泌を促す。
菌の活動を抑えるキシリトールやフッ素の使用
毎日の歯磨きや歯医者での歯垢歯石とり
バランスのよい食生活
極力、糖使用の少ないおやつの選択
だらだらと食べ飲みしない。
食べたら歯磨きする習慣をつける。
昔は虫歯になった歯は、治療をしなければ治らないと考えられていました。そのため、早期発見・早期治療という考え方で、虫歯がひどくなる前に、虫歯を見つけて小さいうちに削る治療でした。
しかし、最近ではごく初期の虫歯なら唾液の中にある抗菌力やフッ素の力などでまたもとどおりに戻ってしまうこともあるとういうことが様々な研究によりわかってきています。
それにともない、歯医者の役割も早期発見・経過観察といった、お口の中が虫歯になりやすい環境になっていないか確認をし、初期の虫歯をみつけたらすぐに削るのではなく、進行しないようにケアをしていく治療へと変わりつつあるのです。
イターナル歯科クリニックは、定期的な検診、管理を通じて患者様の健康をサポート致します。
みなさんは、毎日の歯磨きできれいに磨けてる自信はありますか?
実は、ご自身で歯を磨くだけではきちんと磨けてるつもりでも、なかなか歯ブラシがとどきにくく、汚れがたまってしまうところが出てきます。歯の隙間や歯と歯茎の境目、歯並びが悪く重なっているところは歯磨きがしにくく、虫歯や歯周病の原因となるプラークがたまり、それを放置しておくと歯石になりご自身の歯磨きでは落とせなくなります。
この部分のクリーニングを歯科衛生士が専門的な器械を使い行うのが、最近徐々に浸透しつつあるPMTC(プロフェッショナル メカニカル トゥース コントロール)「専門家による器械を使った歯のお掃除」です。詳しくいうと、溜まったプラークや歯石、バイオフィルムを取り除くことです。
バイオフィルムとは、虫歯病原菌があつまり、歯の表面にできるタンパク質の膜のことです。歯の表面にバイオフィルムが形成されると、フッ素や抗菌作用のあるお薬が歯の表面には届かず、十分な効果をあげることができません。バイオフィルムを取り除くには物理的に剝すしか方法はなく、これがPMTCです。
プラークや歯石を除去した後に専用のジェルを使い、一本一本くまなく磨きあげます。これによって、歯の表面のバイオフィルムを取り除きます。
皆さんはキシリトールという言葉を耳にしたことはありますか? キシリトールとは、厚生省で認可されている食品添加物で、さまざまな天然の野菜に含まれる天然の甘味料です。甘さは、砂糖と同じくらいでカロリーは砂糖の3/4程度(キシリトール1gあたり2、8kclに対し砂糖1gあたり4kcal)で血糖値に影響を与えないため糖尿病患者の治療にも使われています。
虫歯菌は砂糖などの糖分をとりこみ、分解され酸をだします。その酸によって歯が溶け虫歯になりますが、キシリトールが砂糖と違い虫歯の栄養となりません。
ですから、最近キシリトールが虫歯予防として注目されているのです。また、キシリトールには、虫歯菌の発育を抑え、エナメル質の再石灰化にも効果があるといわれています。
通常ガムをかむと、唾液の分泌がうながされ、唾液の清浄作用、緩衝能(お口の中の酸性度を中和する力)が高まります。そして唾液の量が多いほど唾液に含まれるリンやカルシウムも多くなりそれらが歯の表面を再石灰化する働きも強化されます。その結果虫歯になりにくい強い歯ができるのです。 20分以上キシリトールガムをかんで唾液をたくさん出しましょう。
今日では、フッ素という言葉を耳にすることが多くなったことと思います。 フッ素の応用法は様々で、フッ素入り歯磨き粉で歯を磨くことや、フッ素によるうがい、フッ素を歯に塗る方法などがあります。
萌えてきたすぐの乳歯や萌えたての永久歯は歯の質が弱く虫歯になりやすいため、上記の方法でフッ素を取り込むことで予防効果を大きく期待できます。
フッ素塗布;綿球にしみこませたフッ素を歯に直接塗布することで虫歯の予防を図る方法です。フッ素塗布を定期的に行うことで虫歯になりにくい丈夫な歯質を作ることができます。
歯科医師または歯科衛生士が施術します。
フッ素洗口;歯磨きしたあとにフッ素でうがいすることです。自宅でも簡単に行えます。
目安としては、1日1回就寝前に5~10mlの洗口剤で約30秒間ブクブクうがいをします。(誤って飲み込まないようにして下さい)洗口後はうがい液を口から吐き出し30分は水でお口をすすいだり飲食をしないですださい。自分でブクブクうがいができる年齢になったらできます。
毎日きちんと歯磨きしているのに虫歯のなってしまう。とお悩みの方もいらっしゃるのでは?
ご自分ではきちんと磨いているつもりでも、なかなか隅々までお掃除するのは難しく、実際は磨き残しがたくさんあるというケースがほとんどです。
そもそも汚れが取れにくい場所とはどこでしょう?
です!
歯磨きが難しい場所は歯ブラシだけでなく、補助器具(歯間ブラシ、フロス、糸ようじ等)を使うと効果的です。
一人一人お口の中が違うように歯磨きの仕方も一人一人違います。
イターナル歯科では歯磨きの仕方も治療のなかで指導していきます。
定期検診(歯のクリーニング)はどのくらいの頻度で行けばいいですか?
口腔内の環境は人それぞれ違いますので、一概には言えませんが三か月に一回で受けられることをお勧めします。歯磨きの回数や仕方、歯並び、生活環境(喫煙の有無、嗜好品など)によっても様々です。
当院では、お口の状態や生活環境などから患者さま一人一人に合わせた最適なクリーニングの時期をお勧めしています。
フッ素入りの歯磨き粉は効果ありますか?
フッ素には歯を強化したり、虫歯菌の出す酸の効果を低下したり、小さな虫歯なら虫歯を進行させずに治す力があります。フッ素入りの歯磨き粉はフッ素が入ってない歯磨き粉に比べ20~30%の確率で虫歯予防できるとの研究もあります。
フッ素は、虫歯になりやすい小児や虫歯リスクの高い方におすすめです。
歯ブラシはどんな物を選べばいいですか?
基本磨きやすいものがいいと思います。
口の大きさや歯並びによりますが、ヘッド(毛がついてる頭の部分)が小さく、自分の手のサイズに柄の長さが合うものがいいと思います。また、歯茎の状態でにあわせ毛の硬さを選ぶのがいいでしょう。
当院では、歯ブラシの処方も行っています。
歯ブラシの交換はどのくらいで行うのがいいですか?
歯ブラシの毛のついた裏側から毛が広がって見えたら交換時期です。
おおよそ1か月ごとの交換をおすすめします。
電動歯ブラシは普通の歯ブラシと比べ効果ありますか?
電動歯ブラシには大きくわけると3つあります。
① 電動歯ブラシ;電気で動く歯ブラシで、ブラシの振動で歯垢を取り除きます。
振動数が1分間に約5000回です。
② 音波ブラシ;音波とブラシの振動で歯垢を取り除きます。
約200Hzの音波を発生します。
③ 超音波ブラシ;超音波とブラシの振動で歯垢を取り除きます。
約160万Hzの音波を発生します。
ちなみに音波とは、人の耳に聞こえる音域です。
電動歯ブラシは普通の歯ブラシよりも上手く使えば短時間で効果的に歯垢を取り除くことができます。また、振動や音波により歯茎がマッサージされ、唾液が増え歯垢を洗い流す効果もあります。
しかし、歯ブラシのあて方を誤ってしまうと効果はありません。電動歯ブラシに安心して歯磨きの時間が短く雑になると磨き残しが増えるのでそこは注意が必要です。
歯ブラシと同様にデンタルフロスや歯間ブラシを用いると歯垢除去には効果的です。
医療法人英峰会イターナル歯科クリニックは「九州大学歯科医師臨床研修プログラム協力型施設」として厚生労働省より指定を受け、佐賀の地から全国に羽ばたく歯科医師を育成・輩出しています。
当院は質の高い診療を実施するため、オンライン資格確認や電子処方箋のデータ等から取得する情報を活用して診療をおこなっています。